久々に教員らしいネタで記事を書いています。
小学校に入学する前に学校で使う文具はそろえておられると思います。
もちろん筆箱も。
今日はその筆箱についてのお話です。
キャラクター商品は良いのでしょうか?
1年生の筆箱のおすすめは?
形がしっかりとしてる筆箱は机の中から取り出しやすいです。
またマグネットで開閉するものは筆箱の中全体を見ることができます。
ファスナーの筆箱は中身を見ることができないので中学年以降がのぞましいです。
机の上に置いて作業をするときでも床に落ちても派手な音はしません。
カンペンケースだと大きな音が出るために授業には不向きです。
そして無地であること。
それは何故かをお話します。
男の子女の子の人気キャラクターは小学校じゃダメ?
筆箱は無地のほうがいいです。
最近だと子供の好きなキャラクターの筆箱を買い与える親がいますが無地のほうが良いです。
男の子だとポケモンとか仮面ライダーシリーズとか戦隊モノのキャラクターの筆箱があります。
女の子だとプリキュアモノなど。
でもそういうお子様は、たいてい鉛筆も、下敷きも、
ときにはノート類さえもキャラクター商品のモノなのです。
これでは集中できません。
こんなんで?
そうです、集中力が途切れる時はほんのちょっとしたことなんです。
この記事を読まれているお母様ならわかっていただけると思いますが、
子供の興味はコロコロと変わっていきます。
ほんの一瞬集中が途切れるだけで思考が中断するのです。
なかには
「好きなキャラクターものだと勉強が好きになる。」
とか
「自分で選んだら勉強が好きになる。」
とか思っておられるお母様がいらっしゃるかも。
でもそれは違います。
自分の選択が意欲につながる年齢だと思われますか?
そうでないとお考えならば
筆箱は無地のものをおすすめします。
ここまで読まれてすでにお気づきのことと思いますが
鉛筆も無地のものが良いです。
消しゴムも地味なものが良いです。
消しゴムのイラストだけでも集中力がとぎれるときがあります。
筆箱に関して私にはこんな思い出があります。
私の担任した子でスゴイな、と思う子がいました。
温かくて周囲のことを考える子でした。
周りからは信頼されていたその子は決して怒ったり泣いたりする子ではありませんでした。
その子の筆箱は全くの無地ではありませんでした。
自分で選んだちょっとおしゃれな感じの筆箱でした。
ちょうどこんな感じのキャラクターではないけれどオシャレ感のある筆箱。
1年生の時に担任したのですがとても温かい子だったので覚えていました。
産休明けにその子は5年生になっていました。
ちょうど委員会が同じだったのでその子と顔を合わせた時に筆箱がぼろぼろだったことに気づいた私は
「あれ?それ1年生のときと同じ筆箱?」
と聞きました。
「はい。」
両面開閉する筆箱の片方がもう結構ぼろぼろになっていましたがその子はその筆箱を大切そうにもっていました。
「買ってもらったので使えるところまで使おうと思いました。」
私はその子のものを大切にする心にハッとしました。
筆箱一つだけれどその子のものに対する姿勢が素晴らしいと思ったからです。
たとえ筆箱一つでも、物の大切さを考えてくれるようなものを選びたいですよね。
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